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管理者インプラント治療って何?東京インプラントセンター

現代の治療指針 クインテッセンスに発表した論文をHP用に改編 2/2 1.2. < 前のページ

歯周病患者とインプラント その治療の実際

埋入手術前の処置

 細菌のコントロールとしては、埋入手術前に保存不可能な歯の抜歯、不良修復物の除去、ルートプレーニング、歯周外科処置を終了させる。また、早期発症型歯周炎を疑わせる様な症例においては、上記の処置を終了させた後、一定期間、抗生剤の投与を行う事も術前処置として行うべきであり、可能であれば、DNAプローブ法等を用い、細菌量を術前術後で定量的に診査し、埋入時期の診断に用いることが望ましい。
 咬合を長期間にわたり安定させるためには、歯周疾患と欠損により崩壊してしまった咬合関係をどのように修復するかも埋入手術前に決定すべきである。診断用ワクシングとプロビジョナルレストレーションを用い、最終的な顎位と咬合関係を模索する。この事より残存歯の咬合的、歯周的評価を行う事が出来る。また欠損部においては適切な埋入の位置、数、方向など、インプラント施術に必要な情報を得ることが出来る。計画に妥当性が見いだせない場合は、治療計画の修正を行う必要性がある。

歯周病的立場から考えた埋入手術

 歯周患者にインプラント治療を長期にわたり成功させるためには、メインテナンスの行いやすいインプラント補綴物を装着する事が重要と思われる。メインテナンスの行いやすい補綴形態は、埋入の時点でその半分が決定される。埋入の位置は残存歯列の連続性を乱さないことが必要で、角度は臼歯部では、咬合平面に垂直であることが望ましい。大臼歯部の埋入はインプラントの直径と形態、本数がしばしば論議される点であるが、著者は次のように考え、臨床に応用している。
 大臼歯形態で太いインプラントを選択するか否かであるが、欠損顎堤は頬舌側幅が減少している場合が多くインプラント頚部に骨の十分な幅を持たせるためには4mm程度の直径が望ましい。太いインプラントは、インプラントの直径プラス2mm以上の骨幅がある場合に限られるが適応症は少ない。
 また歯冠形態に大臼歯形態を用いるか否かであるが、メインテナンスの行い易い環境条件として、歯頚ラインの連続性があげられることから、大臼歯の形態が望ましいと考えられるが、直径4mmのインプラントで大臼歯の形態を用い残存歯と調和した歯頚ラインを付与するためには、埋入のポジションを深く設定する必要がある。この事は歯周環境には望ましくない。その為、埋入が4mmのインプラントで、妥当性のある埋入深度からは、小臼歯形態を付与することが望ましい。
 本数についての妥当性であるが、歯周病患者の欠損顎堤は前述の様に頬舌的はもちろんであるが、垂直的にも吸収が生じているのは周知の通りである。この事に加え、下歯槽管の解剖学的位置、適切な咬合関係の回復ための咬合挙上等の処置も重なり、長い歯冠に短いインプラントの歯冠インプラント比が悪い補綴を行わざるを得ない事が多い。この事を太いインプラントで解決するためには骨幅の問題から歯頚部の骨の予知性は低下する。このためインプラントの埋入本数を増やし多角的に配置することにより、咬合力に対しての予知性を高めることが望ましい。
 歯周病患者の欠損顎堤は解剖学的に悪条件に変化をしており、その条件の中で、メインテナンスの行いやすい補綴形態を想定した埋入が大切と考える。上記の条件から、4mm前後のインプラントを等間隔に妥当性数だけ埋入し、小臼歯の歯冠形態を付与することは、解剖学的にも、力学的にも、歯周学的にも妥当性があると考えられる。

歯周病学的に見た歯周組織のマネージメント

 メインテナンスの行いやすい環境は高い予知性がある、言い換えれば、メインテナンスの行いづらい環境では、高い予知性は得られないといっても良いであろう。歯周疾患に罹患した患者に多く見られるのは、歯槽骨の非連続性である。この事により、埋入位置が三次元的な連続性が得られない場合は、骨増多術を、埋入前、もしくは埋入時に行い天然歯列からインプラント補綴部位に三次元的な連続性のある、メインテナンスの行いやすい環境を整備し治療を行う事が必要であると考えられる。また軟組織においては、インプラント周囲の付着歯肉の有無も自己メインテナンス施行を左右する因子となる。

 この様にインプラント施術において、歯槽骨、歯肉の喪失の量を三次元的に診断しする事。咬合の安定を見極めた残存歯の評価をすること、自己メインテナンスの行いやすい環境にすることが、歯周病患者のインプラント治療には大切と考えられる。

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このページは「歯周病患者に対するインプラントの治療指針」ザ・クインテッセンス、
YEAR BOOK 2003 現代の治療指針 208-209、2003. 小川洋一をHP用に改編したものです 

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